社会人になって変わっていく友人 日記
先日、学生時代の友人達(2人)と会って来た。
数年に1度ぐらいの間隔で、会う間柄なんだけれど、
そのうち1人の友達が、昔と比べよくない方向に
変わっていく様子が会うたびに認識できて、悲しく思う。
その友人(Aさん)は、毎日朝早くから夜遅くまで
一日平均13時間ほど会社に行っているようなのだが、
毎月の出勤表には定時での出勤、帰宅と記しているとのこと。
会社からの強制でそう書いているのかとまでは踏み込んで
きかなかったが、前後の話の内容より自ら自主的に
そう書いているようだ。
ただこのままだと、仕事中に過労で倒れたとしても
会社側の非は認められないだろうという状況だ。
しかし、この話のポイントは実はそこではなく
彼自身が、そういう状況こそが社会人として、
当たり前なのだと思っていることだ。
彼はもともと真面目な性格だし、転職もしたこともないので
会社を大事にする気持ちは人一倍強いのだろうけど、
第三者の自分からの視点で見ると、明らかに
会社の社畜になってしまったなという印象を受ける。
そしてその状況をある意味、誇らしげに語っている様子が
更に痛々しい。
ちなみに、話し方も営業っぽくなってて(営業ではないんだけど)
人の話を尊重するのではなく、いかに自分の意見を
通すかに、重きを置く話し方になってしまってる。
なので周りから見ると、話がうさんくさく感じることもある。
彼が仕事を休むと、周りに影響もでる仕事をしてて、
プレッシャーもあるのだから、ある程度は仕方の
ないことかもしれないが、年々あまりよくない方向に
変わっていく傾向にあるので、友人として残念だ。
その場に居合わせた、他の友人(Bさん)が
Aさんがトイレで席を空けた時の一言が印象的だった。
「Aさん、あまり笑わなくなったね」
第一声がこの言葉だったので、よっぽどこのことが
ひっかかっていたのだろう。
それにしても自分が、うすうす感じていたことを
わかりやすい一文として表現したことはさすがだと
思ったが、このBさんも同じように、Aさんの変化を
感じていたのだなと思うと、僕からは返す言葉もなかった。
忙しくなると、まわりが見えなくなるし、
自分にもまわりにも優しくできなくなる。
そして人当たりも、優しい言葉ではなく
きつい言葉が多くなってしまう。
そういう、昔の時とは異なる雰囲気をもった人間になってると
再度また会おうという気も、だんだん薄れていく。
昔に比べ、あまり笑わなくなり、
言葉尻もきびしいものになり、
話もうさんくさくなってしまい、
四六時中会社に行くことを正しいことだと
思ってしまっている友人に、なんだか
嫌気が指してきている自分がいる。
忙しいと書いて、心を亡くすと書くというのは
有名なことだけれども、漢字はよくできたものだ。
少し寂しい再開だった。
ひょっとしたら、今後特に用がない場合は、
積極的に会う必要もないのかもしれない。